サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します
今回の数字:ヘリウムの沸点=-269℃
「レアメタル」という言葉を、一時期ほど聞かなくなった。強力な磁石やLEDなどのハイテク製品製造に不可欠な稀少金属のことで、生産量が限られている上に、産地が中国などに偏っている。このため戦略物資として注目を集め、国際的な争奪戦が演じられた。ただしその後、他の元素を用いた代替技術や、製品からのレアメタル回収技術が進んだ他、新たな鉱山の開発などもあり、一時ほど切迫した事態ではなくなっている。
だが稀少元素は、金属ばかりではない。ヘリウムもまた、枯渇が心配されている資源だ。軽い気体であるため風船などに用いられる他、吸い込むと声が変わるパーティグッズなどとして馴染み深い。しかし産業界では、これらよりはるかに重要な用途が数多くある。沸点がマイナス269度のヘリウムは、超低温の実現に不可欠であるためだ。
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source : 文藝春秋 2020年9月号