シャンシャンはおてんばな女の子
上野が待望の赤ちゃんパンダ誕生に沸いたのは、今から3年前の2017 年6月。同年12月に一般公開されると、その愛くるしい姿を一目見ようと連日多くの人が詰めかけたが、実は2011年から毎日、会社勤めの傍ら上野動物園に通い、両親であるシンシン(母)、リーリー(父)の姿をカメラに収めている人物がいた。高氏貴博さん(42)だ。
「1日に、2000から3000枚連写します。見返すだけで1時間以上かかりますが、目の開き具合や笹の位置なんかで表情が全然違うんですよね」
観覧待ちの列はシャンシャン誕生後日に日に伸び、2時間待って1分しか撮影できない日もあったという。
「シャンシャンはお母さんに似て、とてもおてんばな女の子。愛らしいフォルムとは裏腹に見せるおじさんくさい仕草も魅力の一つ。かわいさとおもしろさが共存しているんです」
母であるシンシンのおおらかな性格を受け継いだのか、シャンシャンは多くの来場者にも驚くことなく、のびのびと遊ぶ姿を見せる
2017-2018
名前の募集には、国内外から32万2581通もの応募が
シャンシャン人気で、地元は経済効果に沸いた
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source : 文藝春秋 2021年1月号