著名人が父親との思い出を回顧します。今回の語り手は、千住博さん(画家)です。
私が10代の頃、毎年正月になると、自宅には父の弟子たちが何十人と集まり、新年会が開催されました。父はその時、普段家では見せないような笑顔で楽しそうに大声で笑ったり、交わされる話に熱心に深夜まで耳を傾けていたものです。
父は「経済性工学」という分野を生み出した経営学者でした。日本の大企業を国際的な存在に押し上げたのは、父のこの損得勘定で物事を冷静に図る理論によるところが少なくないはずです。1960年代にはアメリカの大学に教授で招かれ、父が世界で受賞した賞は私たち三兄妹が頂いた賞を全て足した数より遥かに多く、国連からはアジアの途上国の生産性向上の指導を任された存在でした。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
新規登録は「月あたり450円」から
-
1カ月プラン
新規登録は50%オフ
初月は1,200円
600円 / 月(税込)
※2カ月目以降は通常価格1,200円(税込)で自動更新となります。
-
オススメ
1年プラン
新規登録は50%オフ
900円 / 月
450円 / 月(税込)
初回特別価格5,400円 / 年(税込)
※1年分一括のお支払いとなります。2年目以降は通常価格10,800円(税込)で自動更新となります。
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2021年1月号