小さな大物 第406回

エンタメ テレビ・ラジオ 教育
①台所のシンクで
 

【ヒント】
日本文化からファッションまで。縦横無尽に活躍する日本文学研究者は?

 ニューヨーク、ブロンクスの生まれ。父と母は別居状態にあり、物心ついた時から父はいなかった。

「でも、寂しいとか欠落感を感じたことは全くなかったです。母が、いつも温かく面白い人だったから。小学校高学年頃から対等な関係で子ども扱いされたことはなかったです」

 70年代のサンフランシスコで高校時代を過ごし、カリフォルニア大学バークレー校へ進学。日本美術の授業から日本への興味の扉が開き、ハーバード大学大学院を経て、日本へ留学。東京大学などで日本文学研究者として学問を究める一方、メディアでも幅広く活躍してきた。

 2018年には、同性婚のパートナーがいることを公表。

「周りはもともと知っていたことですが、公表後に、街中で見知らぬ人から『言ってくれてよかった』と声をかけられることが増えました。日本には、活動家じゃない“普通の人”がLGBTQであると公表するケースが少ない。少しずつ、そんな例が増えるといいなと思っています」

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source : 文藝春秋 2021年6月号

genre : エンタメ テレビ・ラジオ 教育