巨人テスラに立ち向かう中国EV界三英傑の一人 ヒー・シャオペン(小鵬汽車創業者)

世界経済の革命児 第62回

大西 康之 ジャーナリスト
ビジネス 企業 テクノロジー
ジャーナリストの大西康之さんが、世界で活躍する“破格の経営者たち”を描く人物評伝シリーズ。今月紹介するのは、ヒー・シャオペン(He Xiaopeng、小鵬シャオペン汽車創業者)です。 
世界経済の革命児_何小鵬(クレジット:時事
 
ヒー・シャオペン ©時事通信

「ローマは一日にしてならず。(ネット大手の)アリババ、テンセント、(通信機器大手の)ファーウェイも数々の苦難を経て今日がある。今日は一番悪い日で、明日が新たなスタート。ある節目だけを捉えて結論を出すべきではない」

 2019年10月、中国三大EV(電気自動車)メーカーの一つ小鵬汽車の創業者CEO何小鵬は中国版ツイッターの微博(ウェイボー)でこう呟いた。

 この日、何小鵬の盟友である李斌(ウィリアム・ビン・リー)がCEOを務める上海蔚来汽車(NIO)が4~6月期決算で32億8577万元(約500億円)の最終損失を計上し、業績改善のためのリストラを発表した。

「NIOのCEOは19年の最も悲惨な人物」

 ネットはNIOや李に対して否定的な記事で溢れたが、何は冒頭のコメントで李にエールを送った。何はそのコメントに一枚の写真とイラストを添付した。写真は中国三大EVメーカーの創業者である李、何、理想汽車CEOの李想が肩を組んだもの。イラストは三国志の英雄、劉備、関羽、張飛が、最大のライバル呂布に力を合わせて立ち向かう「三英戦呂布」と呼ばれる構図である。

 先月、この欄で紹介した通り、中国では政府の号令一下、急速にEVの普及が進んでいる。しかしその中国市場で最も売れているEVは米国の「テスラ」。世界市場で見てもテスラの存在は圧倒的だ。一方、官製EVブームに乗って雨後の筍の如く設立された中国の新興メーカーはバタバタと倒れている。その中で生き残ったのがNIO、理想汽車、小鵬汽車の3社である。

「中国のテスラ」と呼ばれるNIOは、本家テスラ追撃の資金を調達するため、2018年にニューヨーク証券取引所に上場し、理想汽車が20年7月、同年8月には小鵬も米市場に上場した。

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source : 文藝春秋 2021年12月号

genre : ビジネス 企業 テクノロジー