◆“MMT”は本当に正しいのか?
文藝春秋digitalは、4月1日(金)19時〜、経済学者である小林慶一郎さんと経済評論家の加谷珪一さんによるオンライン対談イベント「ハイパーインフレは絶対に起きない!? 『MMT』を検証する②」を前回に引き続き、開催しました。
【フル動画はこのページの下部よりご覧いただけます】
昨年10月に発売となった「文藝春秋」2021年11月号で、現職の財務事務次官である矢野康治氏による論文が反響を呼びました。日本(地方含)の債務はGDPの2.2倍にあたる1166兆円に上るにもかかわらず、政治では数十兆円規模の経済対策など「バラマキ合戦」のような政策論が横行している――国家財政の破綻の可能性にまで踏み込んだ内容を、財務次官みずから発表したことにより、識者の間で論争が巻き起こったのです。
経済学者の小林慶一郎さんは、「文藝春秋」2022年1月号に掲載された中野剛志さんとの対談「激突! 『矢野論文』」で“矢野論文”で書かれた「国の借金が膨らみ続けることで日本国債の格付けが下がり、金利が暴騰してハイパーインフレを招くシナリオ」に一定の評価をしています。
同対談ではMMT(Modern Monetary Theory: 現代貨幣理論)についても言及されており、「自国通貨を発行できる政府は財政赤字を拡大しても債務不履行になることはない」という主張の正否を巡って激論が交わされました。
また、過剰な積極財政で制御できないようなインフレが起きるか、財政赤字が通貨の信任を失うことはあるのか、政府債務額には限界はあるのか、積極財政やMMTを巡る争点が確認されました。中野さんが「財政赤字が制御不能なインフレを起こす可能性は低い」という立場である一方、小林さんは通貨への信認が失われることによって制御できないインフレが起きることを懸念しています。経済評論家の加谷珪一さんも、大戦後のドイツや「高橋財政」後の日本経済に触れて、インフレをコントロールすることの難しさをこれまで指摘しています。
本イベントでは「激突! 『矢野論文』」で提示された論点を中心に小林慶一郎さん、そして加谷珪一さんによる対話をお送りします。
戦後の先進国で唯一デフレとなった日本――。この国の経済状況をどう捉え、変えていくべきでしょうか。“矢野論文”および、それに対する議論を掲載してきた月刊「文藝春秋」最新号と併せてご覧ください。
当日リアルタイムでイベントをご覧になれない方も、アーカイブ動画の配信があります。本記事の有料部分にアップしますので、何度でもご覧いただけます。
◆イベント概要
イベント名:ハイパーインフレは絶対に起きない!? 『MMT』を検証する②
出演:小林慶一郎、加谷珪一
日時:4月1日(金)19時〜20時30分(予定)Zoomウェビナーを使用して開催します。完全オンラインイベントです。
◆問い合わせ先
文藝春秋編集部
メール:mbunshun@bunshun.co.jp
◆フル動画
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source : 文藝春秋