無責任体制では事業は成功しない
■裏読み業界地図〈完結〉
第1回 日本製鉄に立ちはだかる鉄鋼王カーネギーの栄光
第2回 日産・ホンダはなぜ決裂したのか? 自動車野郎がいない日産エリート
第3回 ソニーとパナソニックの明暗 出井伸之がドイツで買った夢
第4回 NECと半導体 「電電ファミリー」失敗の歴史 今回
第5回 日本流「投資銀行」のたくましき男たち 商事・物産・伊藤忠の生き残り戦略
第6回 日本製鉄の正念場 海外レジェンド企業買収の黒歴史をひもとく
第7回 薄型ディスプレイの落日 JDIはなぜ「ゾンビ企業」になったのか?
第8回 アマゾン・ドコモ連合の勝算 楽天、ヤフーの牙城は崩れるのか?
第9回 トランプ関税対策は日米チョコ戦争に学べ
第10回 株価高騰 日本防衛産業の死角
第11回 日本のネットベンチャー30年の興亡
第12回 半導体立国・日本は復活するのか
北海道千歳市の地価が高騰している。国土交通省が3月に発表した公示地価ではJR千歳駅周辺が上昇率で全国の1位から3位を独占した。原因は2022年に設立された国策半導体メーカー、ラピダスの進出だ。世界最先端となる回路線幅2nm(ナノメートル)のロジック半導体の量産を目的とする同社には国が2024年度までに9200億円を拠出しており、3月31日には追加でさらに最大8025億円を支援すると発表した。
千歳市という小さな池に「2兆円の鯨」が飛び込み、水が溢れている。工事関連の出張者で市内のホテルは満杯。繁華街にはガールズバーが雨後の筍の如くオープン。地元不動産会社の社長は「賑わうのはありがたいが、昔から住んでいる人たちは固定資産税が上がって困っている」と困惑気味だ。
狂宴はこれで終わらない。
「2036年頃には18兆4000億円の経済効果が期待できる」
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source : 文藝春秋 2025年6月号

