■裏読み業界地図〈完結〉
第1回 日本製鉄に立ちはだかる鉄鋼王カーネギーの栄光
第2回 日産・ホンダはなぜ決裂したのか? 自動車野郎がいない日産エリート
第3回 ソニーとパナソニックの明暗 出井伸之がドイツで買った夢
第4回 NECと半導体 「電電ファミリー」失敗の歴史
第5回 日本流「投資銀行」のたくましき男たち 商事・物産・伊藤忠の生き残り戦略
第6回 日本製鉄の正念場 海外レジェンド企業買収の黒歴史をひもとく
第7回 薄型ディスプレイの落日 JDIはなぜ「ゾンビ企業」になったのか?
第8回 アマゾン・ドコモ連合の勝算 楽天、ヤフーの牙城は崩れるのか? 今回
第9回 トランプ関税対策は日米チョコ戦争に学べ
第10回 株価高騰 日本防衛産業の死角
第11回 日本のネットベンチャー30年の興亡
第12回 半導体立国・日本は復活するのか
株式時価総額2兆4600億ドル(約359兆円)で世界4位の米アマゾン・ドット・コム。創業者のジェフ・ベゾス氏は「負け戦をしない男」として知られている。
ベゾス氏が率いる宇宙開発ベンチャー「ブルーオリジン」は、テスラのCEO、イーロン・マスク氏が率いる「スペースⅩ」とよく比較される。NASA(米航空宇宙局)とともに人類を再び月面に送り込む計画を進めているスペースXは今年6月、大型ロケット「スターシップ」を定期試験中に爆発・炎上させた。
スターシップの打ち上げは直近で4回連続失敗している。だが一方でスペースXは2024年に133回のロケット打ち上げを成功させ、米国の打ち上げ総数145回の大半を占めた。NASAはスペースX依存を懸念し、ライバルの台頭を渇望しているという。
その最右翼がベゾス氏のブルーオリジン。同社は今年1月、大型ロケット「ニューグレン」の打ち上げに初めて成功した。2025年に計画している打ち上げは12回で、スペースXの10分の1以下だ。
しかしベゾス氏は慌てない。昨年9月にYouTubeに登場した同氏はこう語っている。
「我々は宇宙に行く方法を知っているし、月に着陸する方法も知っているが、これを100倍安くする必要がある。それによって、人類にとって本当の未来が訪れる」
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source : 文藝春秋 2025年10月号

