◆“ロシアと戦う”「小隊」
文藝春秋digitalは、5月16日(月)19時〜、東京大学専任講師の小泉悠さんとの作家の砂川文次さんによるオンライン対談イベント「ロシアを巡る『虚』と『実』」を開催しました。
《ご対談動画はこのページ下部にあります》
「ブラックボックス」で第166回芥川龍之介賞を受賞した砂川さんですが、その前作「小隊」は北海道に上陸したロシア軍と自衛隊が繰り広げる戦闘行為が描写された作品です。
若き小隊長の視点から描かれる同作では、元自衛官である砂川さんの経験によるものか、極めてリアルで生々しい展開が続きます。軍事専門用語が頻出し、避難勧告に応じない北海道の住民や、戦地に広がる壮絶な光景、自衛官の孤独などが描かれています。
軍事研究者でもある小泉悠さんは「小隊」について、「『戦場』とはこうしたものか」というコメントを寄せ、東部軍管区のロシア軍部隊の描写の正確さを賞賛しています。「ロシアと戦う」同作のリアルさは奇しくも2022年現在、一定のリアリティを持つようにもなっています。
今年2月24日、ロシア軍がウクライナへの侵攻を始めました。現在にいたるまで、首都キーウ(キエフ)をはじめ複数の都市への攻撃、戦闘が確認されており、事態は当初の予想を裏切って長期化の様相を呈しています。
元自衛官である砂川さんは現在の状況をどう捉えているのか、軍事研究者の小泉さんは“虚構”の日露戦争である「小隊」をどう読んだのか――貴重な対談、ぜひご覧ください。
当日リアルタイムでご覧になれない方も、イベントの模様を収録した動画を配信しますので、何度でもご覧いただくことができます(※編集の都合上、動画はイベント終了後、一両日中に公開します)。動画は本記事のいちばん下(有料部分)にアップします。
◆イベント概要
イベント名:「ロシアを巡る『虚』と『実』」
出演:砂川文次、小泉悠
日時:5月16日(月)19時〜20時30分(予定)Zoomウェビナーを使用して開催します。完全オンラインイベントです。
◆小泉 悠(こいずみ・ゆう) プロフィール
…1982年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。外務省専門分析員、未来工学研究所研究員、国立国会図書館非常勤調査員などを経て、東京大学先端科学技術研究センター専任講師。ロシアの軍事研究が専門。2019年、『「帝国」ロシアの地政学「勢力圏」で読むユーラシア戦略』でサントリー学芸賞を受賞。著書に『ロシア点描』『プーチンの国家戦略』『軍事大国ロシア』など。
◆砂川 文次(すなかわ・ぶんじ) プロフィール
…1990年大阪府生まれ。公務員。元自衛官。2016年「市街戦」で第121回文學界新人賞を受賞し、デビュー。「戦場のレビヤタン」「小隊」が芥川賞候補作としてノミネート。「ブラックボックス」で第166回芥川龍之介賞を受賞。
◆問い合わせ
文藝春秋編集部
メール:mbunshun@bunshun.co.jp
◆対談フル動画
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source : 文藝春秋