絶滅危惧種になると、動物や植物の世界では手厚い保護の対象になる。
ところが出版界となると、そうはいかない。保護どころか突っ放され、絶滅危惧種では済まず、絶滅確実種になるしかなくなる。
具体的には、初版の部数の減少を求められること。そのうえさらに、出版社側は、重版するかどうかの判断までも慎重に行うようになる。
これは著者側にすれば、初版部数の減少に留まらずに重版の望みまでが断たれる危険につながってしまう。
こうなると著者側も、出す本が軒並ベストセラーになる人気作家でもないかぎり、戦略の変更を迫られずにはいられない。
選択肢は二つある。
第一は、神は細部に宿る、なんてことは言わずに、手っとり早く解答を求める人が大半の読者の求めに応じて、仕込みも時間をかけずに、値段も1000円はオーバーしない一冊に仕上げる方針に転換すること。
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source : 文藝春秋 2018年01月号