高支持率の安倍・プーチンなら12月15日に歴史を動かせる
私は昨年末から計8回、安倍晋三首相に会っています。そのたびに、日露関係を動かし、北方領土問題を解決したいという強い意気込みをひしひしと感じてきました。
昨年12月28日、官邸に呼ばれた私は約1時間、安倍首相と会談しました。翌年に控えていた参院選のことなども話題にのぼりましたが、半分はロシアの話でした。
北方領土問題について、私と安倍首相との意見が一致したのは、「日本が100点でロシアが零点、またはロシアが100点で日本が零点ということはあり得ない」。つまり、四島全ての帰属が日本側に認められるという、日本にとって100点の結果は、あり得ないということです。
最近、日本政府が歯舞、色丹の二島先行返還や、国後、択捉の日露共同統治を検討しているなどと、盛んに報じられています。しかし、常に相手がある外交交渉上、こうした先走った報道は非常に良くない。静かな環境で、お互いが50点を取るための方法を探っていくべきです。
12月のプーチン大統領来日を控え、国内では北方領土返還への期待感が高まっている。
北海道が拠点の新党大地代表・鈴木宗男氏(68)は、1983年に旧北海道5区で初当選。選挙区に北方領土が含まれていたことから領土問題に関心を深めた。北海道開発庁長官や内閣官房副長官を歴任し、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗といった歴代首相から「特命」を受けて返還交渉の最前線に立った鈴木氏が、交渉の内幕や今後の展望を語り尽くした。
いままさに行われている返還交渉を理解するためには、歴史的な経緯を正しく押さえておかなければなりません。北方領土問題は、1945年8月9日に当時のソ連が日ソ中立条約を破って対日参戦し、ポツダム宣言受諾後に歯舞諸島、色丹島、択捉島、国後島の四島を不法に占領したことに始まります。
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