「国を背負うのは特別なことだったと思います」

ダルビッシュ有と日の丸 最終回

鷲田 康 ジャーナリスト

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エンタメ スポーツ

日本が3大会ぶりに世界一を奪回した第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。前回優勝のアメリカ相手の決勝戦は、先発の今永昇太投手から7人の投手で繋ぎ、3対2で逃げ切った。

「(大谷にバトンを)勝った状態で渡したかった」 

 試合の終盤はダルビッシュ有投手から、大谷翔平投手にバトンが渡る豪華な“メジャーリーガー継投”も実現した。

「とにかく同点に追いつかれて(大谷にバトンを)渡すのだけは嫌だったので、勝った状態で渡したかった。それだけを考えてマウンドに上がりました」

決勝では6番手で8回から登板した ©時事通信社

 3対1と2点リードの8回にマウンドに上がったダルビッシュは、1死からカイル・シュワーバー外野手の一発を浴びて1点差に。さらに続くトレイ・ターナー内野手にも中前安打されて同点のピンチを招いたが、何とか後続を断ち、リードした状態で大谷への継投を実現させた。

「シュワーバーはいいバッターで自分のこともよく知っている。最後にちょっと甘くなったスプリットをホームランされたのは悔しいですね。ターナーも走れるし、あそこで二塁打でも打たれたら同点のところだったので、そこを抑えられたのが良かった」

 こう大会最後のマウンドを振り返ったダルビッシュだが、大会期間中はなかなか調子が上がらない上に、投げ込み不足でメジャー開幕に不安を残しているのが気になるところだ。

「先発をしたいですね」

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source : 文藝春秋

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