2024年4月22日夜、月刊「文藝春秋」編集部は校了作業に追われていました。すべての部員がひと月かけて作った担当記事の最終確認作業をしていたのです。
私の手元には、その日の深夜に校了となる連載「お笑い社長繁盛記」第5回のゲラがありました。校閲からはいくつかのエンピツ(修正指摘)が入っており、それをクリアしないと校了することができません。私は太田光代さんの携帯電話を鳴らしました。
「社長、夜分にすみません。今回の記事なんですが……」
光代社長はいつも原稿を丁寧に確認してくれます。その日も校閲からの疑問点についてしっかりと答えてくれました。ただ、いつもと様子が違ったのはその後でした。
「それと、すみません! 校了前に申し訳ないんですが、終わりを変えてくれませんか?」
「え、最後のオチですか?」
数日前にすでに、光代社長による大方の原稿確認は済んでいました。校了直前で変更を提案されたことは今までになく、私は意外に思いました。
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