月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。立憲の野田や維新の前原と通じる石破は野党との連携に望みを託す
年の瀬も押し迫った昨年12月の某日、自民党の中堅議員4人が密かに集められた。選対委員長の木原誠二、財政健全化推進本部長の古川禎久、組織運動本部長の小渕優子、衆議院農林水産委員長の御法川信英。現執行部に近い次世代の面々だ。呼びかけたのは野党とのパイプが太い元国対委員長の佐藤勉。会の冒頭、こう切り出した。
「立憲民主党のある幹部から、自民と立憲の大連立を考えてみてくれという話が来ている。僕はもう歳だから、未来を担うこのメンバーで検討してみてくれないか。もちろんこのことは、石破(茂)総理の耳にも入れてある」
突然の話に、みな顔を見合わせた。最も慎重な姿勢を見せたのは小渕だ。
「立憲との連立は決して見え方がよくない。有権者の批判を浴びることになるんじゃないか」
一方で古川は、今の閉塞状況を切り拓くには「ありだ」との考えを示した。ただし、大連立を組む大義名分がなければ、国民の理解を得るのは難しい。メンバーからは、税と社会保障改革、選挙制度改革、道州制の導入、皇室典範の見直しなどのアジェンダが挙がった。最後に木原が口を開いた。
「結果的にやるかやらないかは別にして、布石は早めに打っておいた方がいい。唐突に(大連立の話が)出てくると違和感がある」
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source : 文藝春秋 2025年3月号