“時代を作った人たち”の本音に迫る対談企画「有働由美子のマイフェアパーソン」。今回のゲストは、俳優の今田美桜さんです。
■連載「有働由美子のマイフェアパーソン」
第72回 増田惠子(歌手)
第73回 草野仁(TVキャスター)
第74回 増田明美(スポーツジャーナリスト)
第75回 泉谷しげる(シンガー・ソングライター)
第76回 佐久間良子(俳優)
第77回 今回はこちら
有働 現在放送中のNHK連続テレビ小説『あんぱん』は、「アンパンマン」を生み出したやなせたかしさんと暢(のぶ)さん夫妻をモデルにした作品です。今田さんはヒロインの朝田のぶ役を務めていますが、セリフ量が多くて大変ではないですか?
今田 もちろん量は多いのですが、夫・柳井嵩(たかし)役の北村匠海さんもかなりセリフが多いので、うまく分担できていると思います。
有働 もともと台本を覚えるのは苦手ではない?
今田 役によりますね。専門用語が多いとなかなか入ってこないですが、そうでなければ早く覚えられます。ただ、今回は土佐弁なので。
有働 そうだ、ドラマの最初の舞台が高知県ですものね。
今田 すべて方言というのは経験がなく、最初はひたすら読んで覚えようとしていましたが、今は音で覚える方がいいと気が付きました。
有働 土佐弁ってどんな方言でしたっけ?
今田 「〜やき」「〜しちゅうがよ」とか、語尾がかわいらしいんです。関西と九州の方言と標準語が混ざったような。文字だけ見て関西弁っぽいかなと思っていたら違った、というひっかけもあったり。
有働 ひっかけ問題だ。
今田 イントネーションは関西より九州の方が近いのかなとも思います。私が福岡出身なので九州っぽい分には問題ないのですが、必ずしもそうではないのが難しいところ。
有働 土佐弁は、坂本龍馬的なイメージしかありませんでした。
今田 「ぜよ」は意外と使っていないです(笑)。方言指導の先生によると、「ぜよ」はかなり昔の方が使う言葉のようです。皆さんが知っている土佐弁だからこそ、私のおじいちゃん役の吉田鋼太郎さんが、ここぞというセリフに入れるくらいですね。
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