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「医学部に入れさえすれば勝ち」という誤解
受験生や保護者の方々の中には、お金をたくさん使ってでも、とにかく「医学部に入れさえすれば勝ちだ」と思っている人がいるかもしれません。しかし、医師国家試験の結果を細かく見ればわかる通り、医学部に入っても全員が簡単に医師になれるわけではないのです。
法学部に入って弁護士にならなかったとしても、誰も不思議には思いません。しかし、医学部に入ったのに医師になれなかったとしたら、医学部合格を祝ってくれた人たちには言いづらく、本人も家族もつらい思いをするのではないでしょうか。
将来的に、国が「医師余り」と判断したら、9割の国試合格率をもっと下げる可能性だってあります。実際、歯科医師国家試験の今年の合格率は63.7%と6割台でした。かつてはもっと高かったのですが、歯科医院が「コンビニより多い」と言われる余剰状態となったため、国が政策的に合格率を下げたのです。医師国家試験だって、今年医学部に入る人たちが卒業する6年後にそうならないとは限りません。
来年、医学部受験を考えている受験生や保護者の方々は、こうした現実があることもふまえたうえで、それでも「医師になる」という強いモチベーションを保ったまま、6年間勉強を続ける覚悟があるどうか──その点もじっくり考えたうえで、進路を決めてほしいと思います。
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写真ページで2019年医師国家試験ランキング(国立編、私立編、公立編)を公開しています。