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――ご主人は育児に協力的ですか? たとえば、夜泣きのときにご主人が熟睡していてイラッとするとか……。

上原 コロナもあって、夫も家にいる時間が長かったので、「奥さんに協力する」というより、「自分も主体としてやる」という考え方で育児してくれる。そこに関しては、もっとやってくれたらいいのにという不満はないです。

 私も初めて母親になったわけですから、すべてがやったことないこと。ミルクのあげ方から肌着の着せ方もわからなかった。だから、「私もわからない」「夫もわからない」という状態でのスタート。先に私が全部できるようになって、それを夫に教えるという順番じゃなくて、コロナのために2人で家にいたので同時に学んで、一緒に調べて2人で試行錯誤していくというやり方になった。そのおかげで、今は夫も仕事に出ていますから、最初に2人で協力していく形が作れたのは、よかったと思います。

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「コロナのおかげ」とは言いたくないけど、コロナがあったからこそ今までとはちょっと違う育児のスタイルになった。「コロナ離婚」というニュースもたくさんあったけど、その真逆をいった夫婦もいっぱいいるんじゃないかなと思います。

1年前のインタビューでの上原 ©文藝春秋

「やっぱ高齢出産だからダメなのかな」と思っちゃう

――43歳での高齢出産、大変でしたか?

上原 自分のなかで「気にしすぎだな」って感じるくらい、何かあると「私、高齢出産だからこうなのかな」って思い込んじゃう。貧血になったら「やっぱ高齢出産だからダメなのかな」と。出産後も回復が遅いとか、絶対にそれが影響しているわけじゃないはずなのに、つい……。

「高齢出産」っていう言葉は、ポジティブな感じで使われないじゃないですか。自分のなかで何かトラブルがあると、高齢出産を理由に自分で自分のことを悲しくさせちゃう。これからも子どもの行事とかで、例えば、子どもと一緒に走り回ったりするときに、私が追いつけなかったら「やっぱ高齢出産だから体力が足りないのかな」とか、いちいち思っていたらキリがないし、なんでも結び付けてしまう。でも、日本でこれだけ高齢出産が増えているんですから、「だからだめなんだ」って思う精神構造を持つ私みたいな人を減らせたらいいなって、最近は思ってます。