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ダイエット効果はなし、腰痛には逆効果になることも!? 腹筋トレーニングについての“決定的な勘違い”とは

『ロジカル筋トレ 超合理的に体を変える』より #2

2021/07/04

 だから、「筋トレで腹をへこませよう」という願望を持つのはやめたほうがいい。「汗びっしょりかいてがんばれば、少しくらいは脂肪も減るだろう」と思っている人もいるかもしれないが、そういう希望的な観測も捨てたほうがいい。とにかく、筋トレ自体では脂肪は1グラムも減らないと考えるべきだ。

 一応、脂肪が減らない理由を簡単に述べておこう。

 その理由は、筋トレを行なうことで消費されるエネルギーが、脂肪ではなく糖分だからだ。筋力トレーニングのような無酸素運動では、体を動かすエネルギーとして、体内にストックされた糖分が使用される。

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 これらの糖分は普段グリコーゲンというかたちで肝臓や筋肉内に貯蔵されていて、わたしたちはこれらのグリコーゲンや、血中のブドウ糖を引き出して使うことで筋トレを行なっている。そして、この一連のエネルギー消費プロセスの中で脂肪が使用されることはほぼない。

 すなわち、どんなに腹筋トレをがんばったところで、体内の糖分が減っていくだけで、脂肪が減ることはない。そのため、いくら腹筋トレをやっても一向におなかの脂肪は減らないのである。

 ただし、筋トレ後の日常生活の時間帯では、糖分はグリコーゲンの再貯蔵のために使われるため、体はエネルギー源として体脂肪を優位に使いたがる。だから厳密に言うなら筋トレ後に脂肪が減少することは事実だが、「これだけがんばったんだからずいぶん脂肪が燃焼したはずだ」などとみなさんが期待するほどには、脂肪は減ってくれない。

 話を元に戻そう。腹筋トレをいくらがんばっていても一向におなかが引っ込んでこないし腹筋も割れてこない。では、効率よく腹筋をタテ割れさせるには、どんな方法をとればいいのだろうか。

 それには、とにかく体脂肪を落とさなくてはならない。体脂肪を減らすために必要となるのは、やはり食事コントロールと、体脂肪をエネルギーとして使う有酸素運動である。体内に入ってくるエネルギー量を減らし、体内から出ていくエネルギーを増やしていくのがいちばん効率的だ。適度にバランスよく食事制限をしつつ、ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動をしっかり行なっていけば、徐々に体脂肪が減っていくことだろう。そうすれば、おなかが引っ込み、だんだんと腹筋が浮き出てくるはずだ。

 それと、強いて言うなら、体脂肪を減らすのと同時並行でクランチやレッグツイストなどの腹筋を強化するトレーニングを行なっていくといい。体脂肪を落とすのと同時進行で腹筋を太くしていけば、より腹筋の盛り上がりがくっきりしてくるようになる。だいたい食事コントロール80%、有酸素運動20%、筋トレはプラスαという感じだ。そうすれば効率よくスピーディーに「タテ割れ」をゲットできることだろう。

「腰痛解消のために腹筋をつける」は大間違い!

「タテ割れ」や「ダイエット」とともに、腹筋への誤解でたいへん多いのが「腰痛」に関する勘違いである。

 みなさんの中にも「腰痛の人は腹筋を鍛えるべきだ」という話を聞いたことがある人が多いのではないだろうか。