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「低成長の時代に、かつての大阪万博と同じようにうまくいくかは大いに疑問。推進する人たちはあの頃の幻想から逃れられていない」

 怖すぎる。で、推進する人たちの中には疑問を持ち始めた人もいる。「大阪府の元幹部」の言葉を読んで欲しい。

「万博という手法に限界があることを学ぶ万博にならへんかな」

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 ああ、なんという万博の意義なのか。いつから朝日は恐怖新聞になったのか。

読売新聞も怖かった

 読売新聞も負けていない。万博500日前、お祝いムードかと思ったら社説(12月1日)にこう書かれていた。

《1970年の大阪万博は「月の石」、2005年の愛知万博では「マンモスの標本」が人気を集めた。今回は会場で何に出会えるのか、まだはっきりしていない。それで入場券を買おうという人がどれだけいるだろうか。》

 怖いよー。後半の畳みかけが凄い。

 読売の万博ホラー記事はまだある。なぜ大阪・関西万博の準備は遅れたのか? という理由として万博協会内の縦割りを指摘している。というのも万博協会の職員は、国や大阪府、大阪市、企業などから出向する約690人の寄り合い所帯なのだ。だから情報共有にマズさがあると。

 そのうえで、大阪市の幹部の言葉を聞いてもらおう。

「協会が各国への働きかけをちゃんとやっていると思い込んでいた」(読売新聞11月26日)

大阪万博に向けて工事が進むリング状の大屋根 ©時事通信社

最大の恐怖は?

 極めつきはこれ。

《知事の吉村洋文(48)、市長の横山英幸(42)も協会の副会長を務めているのに、事態の深刻さを把握できていなかった。》(同前)

 なんという恐怖。万博の足音はすぐ近くに来ていたが気づけなかった。あなたのすぐ隣に万博はいる……。

 では、今最大の恐怖を読んでもらおう。