友達から「やってみない?」と言われ…危険ドラッグに手を出した経緯

――鬱々と。

橋爪 暇が多くなって、不満も多くなったといいますか。そこで奮起して、アクションの練習に通ったりしておけばよかったんですけど、ただただ腐ってましたね。僻んでるだけ。

――そういうなかで、まず合法ドラッグを。

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橋爪 さっき話した、その頃の友達連中がそういうのを持ってたんです。合法ドラッグと呼ばれてたけど、いまで言うと危険ドラッグなんですが。で、「やってみない?」って言われて、手を出してみたんです。

 

――効いている感覚はありましたか。

橋爪 「こんなもんかな」って。友達と会ったときに手を出す感じで、1年くらいやってたのかな。そこからしばらくして、その友達から「これもどう?」って。

――覚醒剤を勧められたと。最初は、炙りですか。

橋爪 いや、こっちでした(注射を打つ仕草)。

覚醒剤を打たれて「意外と自分はイケるほうなんだ」と思ってしまった

――ひょっとして、「腕を出してみて」と言われてプスッと打たれたとか?

橋爪 そんな感じです。そう言われて「ああ、それなんだろうな」となりながらも「ほんとにそれ?」と思ってたら、プスッと刺されて「ああ、それなんだ」という。

――合法ドラッグを勧めたうえに、覚醒剤の入った注射器をプスッと刺してきた友達は、いかにも悪そうなタイプでしたか?

橋爪 わかりやすく悪い子たちではなかったんですよね。パッと見もそうだし、反社でもなかったんで。そういう子たちにまで、薬物が蔓延しちゃってるんですよね。たまたま薬物を持ってた子たちだったという。

 

――プスッと刺されて、すぐに効き目が。

橋爪 たしかに、高揚感はありました。言葉にはちょっとしづらいんですけど、それまで絶対に味わったことのないような快楽だったので。なんですかね、その瞬間、その感覚に没頭できるというか。なにもかも忘れて、その感覚に集中できるんですよね。

 でも、打たれても日常生活を送れていたので、そこで「あ、意外と自分はイケるほうなんだ」という認識をしちゃったんですよね。

――覚醒剤を使用していた期間は。

橋爪 そこから捕まるまで、5年くらい。