窓口で購入できる金融商品は正直イマイチ

 例えば、三菱UFJ銀行での投資信託の取扱件数は現時点(2024年8月)で599件です。うち、オンラインのみで購入できるのは334件なので、実店舗で購入できる投資信託は265件と半分以下です。つまり、店舗を訪問した時点で半分の商品が購入できないわけです。

©cake_and_steak/イメージマート

「銀行で販売されている商品は厳選された良いものでは?」と思うかもしれません。では、実際に銀行の窓口で売れている商品を見てみましょう。次の商品が、本書執筆時点の直近6か月で、三菱UFJ銀行の店頭で最も売れた金融商品TOP5になります。

 ・MUFGウェルス・インサイト・ファンド(標準型)
 ・三菱UFJインデックス225オープン
 ・アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型〈為替ヘッジなし〉予想分配金提示型
 ・MUFGウェルス・インサイト・ファンド(積極型)
 ・三菱UFJ/マッコーリー グローバル・インフラ債券ファンド〈為替ヘッジなし〉(毎月決算型)(愛称:世界のいしずえ)

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 この五つすべてで、購入時の手数料が0・5~3%かかります。100万円投資をしたら手数料として5000~3万円を支払う必要があるということです。1年間預けた時の信託報酬は1%程度で、同じく100万円を投資したら手数料として1万円払うことになります。その上、すべての商品が新NISAのつみたて投資枠に非対応です。

 購入時の手数料が無料で、信託報酬は0・05775%、新NISAでの投資が可能なオール・カントリーと比較すると、一般人の投資先としてはどれも見劣りする商品です。

 窓口で購入できる金融商品が正直イマイチなのは、何も三菱UFJ銀行に限った話ではなく、三井住友銀行やみずほ銀行など他の都市銀行、そして、野村證券やみずほ証券などの旧来型の証券会社でも同様です。