ただ、今田の人気の勢いはすごく、Instagramのフォロワー数は、今田が529万人なのに対し、橋本は245万人(2025年3月27日現在)。倍以上の開きがある。このあたりは、男性誌の水着グラビアに出ながらファッションセンスも磨き、同性にもファン層を広げてきた今田の戦略が成功しているようだ。
橋本環奈は東京進出時から「主演女優」のポジションだった
では、俳優としての2人はどうか。
東京進出時、すでに有名だった橋本は、まるでアニメキャラかAIのように整った顔立ちを最大限に生かし、映画『暗殺教室』(2015年)シリーズで人工知能搭載の新型兵器の転校生「自律思考固定砲台 律」というオイシイ役柄を演じて、話題を集めた。その翌16年には映画『セーラー服と機関銃―卒業―』で主演、さらに翌年の映画『ハルチカ』でも主演を務めている。
さらに橋本の役者としての認知度が一気にあがったのは、空知英秋の人気コミックを福田雄一監督が実写化した映画『銀魂』(2017年)シリーズ(ヒロインの神楽役)。そこから映画『斉木楠雄のΨ難』(2017年)、『新解釈・三國志』(2020年)、ドラマ「今日から俺は‼」(2018年)シリーズなど、“福田組”の主力の一人として活躍するようになった。
橋本の整った容姿と、“顔芸”連発のコメディエンヌぶりや、私生活での酒好きエピソードのギャップに親近感を覚える者は多く、ネット上では「中身はおっさん」「中身は俺たち」などと言われ、男性を中心に支持層を獲得していった。
また、映画『かぐや様は告らせたい~』(2019年)シリーズや、ドラマ「王様に捧ぐ薬指」(2023年)など、ラブコメが得意だが、ドラマ・映画好きの層が好む作品への出演や、本格的な芝居経験が乏しい感はあった。
紅白の司会も朝ドラヒロインもクリアした橋本の今後
おそらく役者・橋本環奈にとってこれまでで最大の壁は、ロンドン公演もあった舞台「千と千尋の神隠し」だったのではないか。千尋役のダブルキャストである上白石萌音(27歳)は演技力に定評があり、その上白石の芝居を見て「すごい」と驚嘆しつつも葛藤する橋本の姿が、メイキング映像に映っていた。