月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」
先の参院選を経て政局は誰も予測しえない未体験ゾーンに突入した。
自民、公明両党が衆参両院で少数与党になったのが初めてなら、国政選挙に2回続けて大敗した自民党総裁が首相の地位に居座り続ける事態も未だかつてなかった。
世論の変化も予想外だった。国政選挙で敗北した政権の支持率は急落するのが通例。だが、石破茂が居座っているうちに、報道各社の調査で軒並み支持率上昇に転じたのだ。
読売新聞の8月22~24日の世論調査で、内閣支持率が前回の22%から39%に上がった。「辞任するべきと思わない」も前回から15ポイント上昇して50%となり、「辞任すべき」は12ポイント減らして42%。他社の調査も同じ傾向で、自民支持層の回答に限ると、続投賛成の割合はさらに高い。
石破政権は参院選の直後にトランプ米政権との関税交渉を決着させたが、欧州に比べて日本だけが際立って有利な条件で合意に達したわけではなく、支持率を押し上げた要因とは考えにくい。
これといった成果のない石破内閣に再び支持を寄せる世論。まさに神のみぞ知る領域に入った。常識や前例が通用せず、与野党の誰一人として政局の青写真を描けない。
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source : 文藝春秋 2025年10月号 総裁選前倒しに記名式の“踏み絵”

