NTT、JR東日本、パナソニックなどが認定する「PRIDE指標」 日本を代表する大企業がLGBTを推進する本当の理由

第6回

斎藤 貴男 ジャーナリスト

電子版ORIGINAL

ニュース 社会

 東京・大手町のビジネス街。経団連会館前の路上で、十数人規模のデモ隊がシュプレヒコールを重ねていた。

「We are here!  We are queer!」

「イメージアップにクイアを使うな! イメージアップに利用するな!」

 特定の大企業を激しく批難する叫びが、繰り返し発せられていく。「クイア(queer)」は「風変わりな」とか「変態」を意味する英語だが、近年は性的マイノリティを総括的かつ肯定的に捉えると同時に、彼ら彼女らの「連帯」を表す用語にもなっている。

「……ジェノサイド(虐殺)に加担しながら、川崎重工と住友商事はどの口で、私たちLGBTQの人権について語るのでしょうか? (彼らが)私たちLGBTQの名のもとに人権アピールをしながら、軍事企業に手を染めるようなビジネスとの間で、私たちは引き裂かれています。

 私たちは、そんな“ピンクウォッシュ”を拒絶します!」

 ピンクウォッシュとは、英語のwhitewash(覆い隠すの意)と、同性愛のシンボルカラーを掛け合わせた造語だ。暴力や人権侵害などの問題を抱えた国や企業が、外部の目をそこから逸らさせる目的で、LGBTQなどの権利擁護を掲げる行為を指している。

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