牡蠣と生きる

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宮城県気仙沼市、唐桑半島の付け根に位置する舞根(もうね)湾。絶品の牡蠣が獲れる日本有数の漁場が、2025年夏も津波の被害に遭った。海と生きる漁師の姿を追う。

牡蠣の養殖を守り抜いてきた父・畠山重篤さんの遺志を継ぐ、三兄弟の長男・畠山哲(てつ)さんは「だんだん身が入ってきたが、まだこれから」と声を弾ませる

海藻が絡みつくロープには、1本に500個の牡蠣が育つ。筏1台に255本ものロープがぶら下がる

何度でも立ち上がる――。それが私たちの生き方です

 静寂に満ちた舞根湾。この地区は、東日本大震災で多くの家が流され、船も牡蠣の筏も失い、ゼロからの出発となった。

 2025年7月、カムチャツカ半島付近で発生した地震により、再び津波が襲った。

 水山養殖場では、所有する筏の2割が使い物にならなくなり撤去した。水中ではいまだロープが絡まった状態だと三男の畠山信(まこと)さんは言う。

「この14年間でも報道されない津波が多くありました。それでも、地元の人やボランティアの方に助けられ、何度も立ち上がってきました。深い海と森、干潟と砂浜に囲まれ、極上の牡蠣の産業もある。豊かな自然環境が保たれた舞根に、ずっと心を惹きつけられてきたんです」

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source : 文藝春秋 2026年1月号

genre : ライフ グルメ