いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。
2024年4月のことです。「風呂に入るのが嫌なので、ドライシャンプーを使ってみた」という趣旨の発言がSNSに投稿されました。これをきっかけに、「風呂キャンセル界隈(かいわい)」という表現を使った投稿が相次ぎました。
「風呂キャンセル界隈」とは、風呂に入りたくない人々や、入る気力がないほど心身が不調になった人々、という意味です。この表現はSNSの「トレンド」に入るほど注目を集めました。

その後、2025年にかけて、「界隈」の用法がメディアで取り上げられるようになりました。たとえば、「ロリータ(ファッション)界隈」など、「ある分野(の人たち)」というような使い方にスポットライトが当たりました。
本来、「界隈」は、街の中などの「そのあたり」を表します。「銀座界隈」「梅田界隈」などが典型的な用法です。この意味はどの国語辞典にも載っています。
一方で、「文学界隈」「コンピュータ界隈」「マスコミ界隈」などの言い方も、すでに昭和戦後には現れています。つまり、「ある分野(の人たち)」の意味も、けっこう以前からあったわけです。
私が携わる『三省堂国語辞典』第8版には「マスコミ界隈・声優ファン界隈」という例が載っています。「新用法をちゃんと載せていますね」と褒めてくれる人もいます。でも、これだけなら、特に新しい用法ではないんですね。
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source : ノンフィクション出版 2026年の論点

