■連載「日本人へ」
第266回 紅一点でありながらダイヤの切っ先にも?
第267回 AIでも絶対に追いつけないタイプとは?
第268回 アナログの私がAIを歓迎する理由
第269回 素朴な疑問
第270回 今回はこちら
日本関係のニュースが極度に少ないイタリアのテレビでも、今回の衆院選挙での自民党の大勝は報じられた。まずは良かった、が私の第一の想い。自民党が陥っていた負けグセが、一応にしろストップしたようだから。
日本の自民党って、ヘンな政党なんですね。議員の一人一人が、右から左に行ったり来たりしている点において。しかし、イデオロギーで固まるはずの政党としてはヘンな政党であることで、今の先進諸国の悩みになっている、極端な右派と左派の台頭を防いでこられたという利点もあったのだ。右から左までカバーしているということは、右から左までの主張を、良しと思えば何であろうと取り入れることができるということでもあるのだから。今回の自民党の大勝が私にとっても朗報であったのは、これからはほんとうの意味で、自民党にとってもそれを率いる高市総理にとっても、そして何よりも日本全体にとって、負けグセを一掃できるチャンスだと思ったからである。
西欧の歴史を書いてきたことで私自身が誰よりも学んだことが二つある。その第一は、政治上の独立を維持し、経済力を高め、あらゆる面での自由を維持しながらも長命まで保てた国は、自分たち自身の「持てる力」を徹底して活用したからであったということであった。中世のヴェネツィアでも古代のローマでも、つまり国土の広さも人口の規模もさして関係ない。彼らもしばしば危機には襲われた。しかしそのたびに、起きあがりこぼしでもあるかのように起ち上がった。起ち上がれなくなったときから、この二国でさえも、衰亡が始まるのである。
学んだことの第二は、第一とは反対のようだけど実際は反対ではない、他者との協力関係の構築の巧みさであった。他者(しばしば敗者)であっても単に排除するのではなく、かえって味方にしてしまう戦略の妙。この二国の長命の理由は、何よりもまず、この点にあったのだった。
絶対安定多数を獲得できた今の自民党は、もはや「数」ならば、他党を必要としない。国会運営も、自民党だけでやっていける。だがその自民党だからこそ、私ならば、今こそ維新に手を差しだすだろう。維新の議員たちが欲しいのではなく、維新の「考え」が欲しいのだと説くことで。
大阪の副首都構想は、維新の結党当時からの考えでした。だから、副首都構想の現実化のために、それを目的にして庁を新設し、その担当大臣には維新の人を就けたいと言って。
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