池田大作 作家、松本清張との対談

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ライフ 昭和史

作家、松本清張の仲介により、池田大作(いけだだいさく)創価学会会長(1928―2023)と日本共産党の宮本顕治委員長の間にいわゆる「創共協定」が結ばれたのは昭和49(1974)年のことだった。実はそのきっかけは「文藝春秋」の対談にあったという。香峯子(かねこ)夫人が初めて語る大作氏の素顔とは。

 

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 主人が作家の松本清張先生と初めてお会いしたのは、1968年(昭和43年)に発行された、貴誌「文藝春秋」2月号の対談の折でした。

 松本先生が58歳、主人が40歳。当時、主人の予定は、私が記していましたので、朝、出勤前に確認しますと、「きょうは楽しみだ」と言っていたことを思い出します。その日、誰も同行せずに一人で対談場所に向かったことは、掲載されてから知りました。

池田大作 ©文藝春秋

 主人が「運動不足で肥(ふと)りすぎました」と言って、松本先生に腰の「万歩計」をお見せしたことまで書かれていました。何も自分から見せなくてもと苦笑しましたが、そういう開けっぴろげなところが江戸っ子なんですね。

 対談のタイトルは「戦争と貧困はなくせるか」。戦争も貧困も人間を悲惨にする元凶であり、その苦しみを次の世代に絶対に味わわせたくないとの思いが、2人には共通していたのでしょう。「庶民を上から見おろしちゃいけない。庶民のための社会であり、日本である。庶民のための世界だ。そういう大きな波を作らなきゃいけない」など、率直に語っていました。「わたしたちは傲慢と邪悪に対しては鋭く戦って来た。それに挑戦して来た人間ですから。その精神で一生戦う決心です」とも。

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source : 文藝春秋 2013年1月号

genre : ライフ 昭和史