■言霊のもちぐされ
第1回 居丈高さん、こんにちは
第2回 勝手に総裁“戦”観戦記
第3回 顔面字面(じづら)フリーク
第4回 政治家さん不倫キブン
第5回 言葉の偏食者
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第21回 よみがえるクヒオ大佐の怪
第22回 コメンテーター選評
第23回 年を取ってみた!
第24回 ごーごーじみんとー
第25回 太宰から尾崎まで〜モテの系譜 今回
「作家なんか死んだらおしまい。作品なんか残らない」
生前、常々そうおっしゃっていたのは故・瀬戸内寂聴さんであるが、私も、「だろうなあ」、とつくづく思う。いにしえの名作文学も、戦後のベストセラーも、直近のトレンドを彩った話題の書も、作者が亡くなると、あっと言う間に人々から忘れ去られる。たまーに、謎の復活を遂げてたり、アーカイヴとして保存されていたものが再発見されたりして甦ることもあるが、ほとんどは亡きものになる。いや、熱烈読者の心の中では大切にされてたりもするが、読者自身が死んでしまうと、ほんと、おしまい。作家のワークなんてはかないもんです。
しかし、滅多にないことだが、執念にも似た愛読者魂が、死んだ筈の作家を生き長らえさせる場合がある。たとえば、太宰治とか。文学を愛する人、いや、愛とまで行かなくても本好きなら誰もが知る作家、太宰治。そして、今でも熱狂的なファンを獲得し続ける太宰治。皆さん、何だって、そんなにも治が好きなんです!? いや、私も嫌いじゃないですが。
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source : 文藝春秋 2026年11月号

