著名人が父親との思い出を回顧します。今回の語り手は、杉山愛(元プロテニスプレーヤー)です。
私は、母よりも父に似ている。
母は発想や行動が柔軟なタイプで、新しいこともすぐにキャッチアップして自分のものにしてしまう人だ。常に前へ前へ行こうという、大きなエネルギーに満ち溢れている。一方の父は真面目にコツコツと頑張るタイプ。現在は引退しているが、父は歯科医だった。自身の歯科医院を開業後も専門知識の勉強を絶やさず、医師向けの講習を受けにいったりしていた。常に自分を磨いていこうという思いを持ち、努力を重ねていく人だ。院長としてスタッフの方々を気遣う姿勢も、生真面目さを感じさせた。
私がテニス選手だった頃の生活は、地味な作業の積み重ねだ。20個以上あるルーティンワークを毎日毎日繰り返す——そんな一見単調な生活を続けることが出来たのは、父の生真面目な気質を受け継いだからかもしれない。
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source : 文藝春秋 2021年7月号