血糖値の徹底調査で「老けやすさ」を格付け
AGE(終末糖化産物)をご存知でしょうか。これは糖質がタンパク質や脂質と結合し劣化することで生み出される物質です。
実は、このAGEこそ人を老け込ませる「真犯人」。いわば「焦げた砂糖」のような物質ですが、体のいたるところに蓄積して悪さをします。肌に溜まればシワやたるみとなり、骨や血管に溜まると骨粗しょう症や動脈硬化の原因となる。さらには、糖尿病や心疾患、認知症やがんなどあらゆる病気の原因となることもわかってきました。
私は20年以上前に米国のロックフェラー大学に研究員として留学して以来、AGEの研究をライフワークとしてきました。帰国してからも久留米大学の教授として研究を続け、15年前にはAGEを専門とするクリニックを開設。AGEのことであれば誰にも負けない自負を持っています。
AGEを減らすにはどうすればいいのか。
それには日々の食生活を改善するしかありません。AGEは高温で調理されたフライドポテトやトンカツなど個別の食品に含まれています。それらを避けることが大切ですが、それに加えて重要なのが血糖値のコントロールです。血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の量のこと。AGEは、白米やパン、甘い飲み物や果物などの摂り過ぎによって余った糖質がタンパク質などと結びつくことで発生します。つまり毎日、主食を食べているだけで知らず知らずのうちに体内でAGEが作られてしまうのです。逆に言えば、糖質という「材料」を減らせば、AGEの発生を抑えることができる。
もちろん、糖質は人間が生きていく上で大切なエネルギー源です。「必要な糖質」と「避けるべき糖質」を見極め、賢い食生活を送ることが重要です。
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source : 文藝春秋 2018年10月号