生方たつゑ
あこがれを追ひつめてゆくかたちにて草焼けば草の炎は赤し
蚕豆の花ゆれてゐしふるさともわが母も夢に見ることはなし
(1978年3月号)
佐佐木幸綱
あかあかと炎は立てり戦争も恋も政治も挑発として
背振山地の起伏を移る夕日かげ人死して移る歴史とは何
(1999年1月号)
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source : 文藝春秋 2022年1月号