堕ちたエリートと小説という代理経験/『桜の森の満開の下』坂口安吾

ベストセラーで読む日本の近現代史 第57回

佐藤 優 作家・元外務省主任分析官
エンタメ 政治 読書

 霞が関(官界)には4つのタイプの官僚がいる。

 第一は、能力も倫理観も高い官僚だ。

 第二は、能力は高いが、倫理観が低い官僚だ。

 第三は、能力は低いが、倫理観が高い官僚だ。

 第四は、能力も倫理観も低い官僚だ。

 このうちとくに「能力は高いが、倫理観が低い官僚」は、国家にとっても国民にとっても不幸をもたらす可能性がある。

常軌を逸したエリート

 筆者は外務官僚だった。そこでは、能力はそれなりに高いが、倫理観が低い外務官僚の実例をたくさん見てきた。

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source : 文藝春秋 2018年06月号

genre : エンタメ 政治 読書