松山英樹 マスターズ制覇の野望を語る

柳川 悠二 ノンフィクションライター
エンタメ スポーツ

パットさえ入れば絶対に勝てる自信はある

松山英樹 ©文藝春秋

 それは突然の発表だった。

 2017年8月に開催された全米プロゴルフ選手権(以下、全米プロ)の終了後、プロゴルファーの松山英樹は、1月に高校・大学の後輩女性と結婚していた事実と、7月に第1子が誕生していたことを文書で公表した。

 本人は前年の冬、「彼女? できたらいいな」と、はぐらかしていた。記者の間でもこれまで女性関係の噂はまったく聞こえてこなかった。おそらくこの人生の決断は、一緒に米ツアーを転戦する「チーム松山」のメンバーぐらいにしか知らせていなかったのだろう。

 17年の師走、松山の姿は都内のホテルにあった。2日間にわたってゴルフ雑誌や通信社のインタビューをこなし、最後の取材が本誌だった。シーズン中にはとてもぶつけられないプライベートの質問も、試合のない年末のインタビューなら秘密主義を貫く松山とて許してくれるはずだ。

「結婚を決めた理由を訊かれたって、答えませんよ(笑)。まあ、自分なりに思うところがあった。休日に家族と過ごすのは、息抜きにはなっていますし、子どものおむつぐらいは僕でも替えますけど、だからといって、ゴルフが最優先となる生活は変わりません。ゴルフがなかったら家族も養えないですし、それが取られるなら、結婚はしていないと思います」

 世界を転戦する松山にいわゆるオフというものは存在しない。1月から11月まで試合に追われ、12月は取材やスポンサー関連の仕事に加え新年に向けた体作りやスイングの修正などに費やせる貴重な時間だ。

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source : 文藝春秋 2018年02月号

genre : エンタメ スポーツ