「国益を前にロッテに『ノー』と言おう」
中国共産党系紙である中国青年報は、一面の評論でこのように国民にロッテ・ボイコットを呼びかけた。今年の春のことだ。
ロッテの所有していたゴルフ場が韓国内に配備されたTHAAD(高高度迎撃ミサイルシステム)の基地用地に転用された。THAADは北朝鮮をレーダーで常時、監視する能力を持つミサイル防衛である。しかし、中国政府は、中国の防衛態勢をも透視しようとしているのではないかと疑い、韓国政府に対して、配備しないよう圧力をかけた。
しかし、当時の朴槿恵政権は配備を断行した。
中国はおさまらない。基地に土地を提供したロッテが標的となった。中国に展開するロッテのスーパーの多くが突如、消防法違反と施設法違反の疑いで、営業停止を言い渡された。
スーパーの前にデモ隊が押し寄せ、店に入ろうとする客に罵声を浴びせた。
結局、ロッテが中国で展開していた112のスーパーのうち87が閉鎖に追い込まれた。
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source : 文藝春秋 2017年12月号