デビュー4年で、なぜ世界3位になれたのか
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松山英樹(25)が快進撃を続けている。2013年から米PGAツアーに参戦し、翌年には早くも初優勝を果たした。2016年は四大メジャー大会に次ぐ規模の世界ゴルフ選手権・HSBCチャンピオンズを制覇し、今年2月にもフェニックス・オープンで勝利。PGAツアー通算4勝は、日本人トップだ。
これまで日本人が成し得なかった実績を、なぜ松山は残すことが出来るのか。そして待望のメジャー制覇に向け、足りないものは何か――。2000年から2008年にPGAツアーに参戦し、通算3勝をあげた丸山茂樹(47)が分析する。
世界ランキング3位。これが、英樹がつい先日記録した最高位です。
1年ほど前は、まだ15位前後でした。しかしその後、HSBCチャンピオンズを制し、今年2月にもフェニックス・オープンで2連覇を達成して4位に。そして5月、最終日にイーグルを決めたザ・プレーヤーズ選手権の後、3位に浮上したのです。日本人では、ジャンボ尾崎さんの5位、中嶋常幸さんの4位を抜き、最高位に登りつめました。
この数字が何よりもすごいのは、PGAツアーなど世界のフィールドで戦って実績を積み重ねてきた結果だからです。世界ランキングのポイントは、アメリカだけでなく欧州ツアー、日本ゴルフツアー、アジアンツアーなど、様々なツアーで獲得することができます。
大先輩のジャンボさんや中嶋さんの成績は、もちろん素晴らしいものです。ただ当時は日本ツアーが主戦場で、年に数回、メジャー大会などに参加するのが普通でした。それゆえ、日本国内で大半のポイントを稼いでいました。
しかし英樹は、プロに転向した2013年の秋からPGAツアーに参戦したため、日本ツアーで出場した大会は、毎年数えるほど。日本ツアーと違ってPGAツアーで勝つのは、並大抵のことではありません。ラウンドする相手が超一流なのはもちろん、コースひとつとっても難易度が段違いです。
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source : 文藝春秋 2017年07月号