『ノストラダムスの大予言』でベストセラー作家となった五島勉(1929〜2020)。晩年の五島に取材をした笹山敬輔氏が振り返る。
練馬区の閑静な住宅街にある一軒家だったが、まるで山奥に隠棲しているかのようだった。御年88歳の五島勉は、マタギのような黒いベストを着込み、籐椅子に座ってインタビューに応じてくれた。許可をもらって2階の仕事部屋を覗くと、机の上には手書きの原稿があり、隣の部屋に大量のペットボトルの水が置かれていた。
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source : 文藝春秋 2023年1月号