日本の顔 笑福亭鶴瓶

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笑福亭鶴瓶(しょうふくてい つるべ・落語家)
写真=深野未季 (本社)

何でもオモロいと思う――国民的お笑い芸人の生き方

「鶴瓶さーん!」。すれ違う通行人や、飲食店に居合わせたお客が気軽に声を掛ける。笑福亭鶴瓶(70)の周りはいつも賑やかだ。

「人の縁て不思議でね。昔やってた番組『突然ガバチョ!』のカメラマンが、たまたま高校時代の恩師の息子やったり、何十年も前の学園祭で喧嘩した学生の話をしたら、翌日その学校のやつに会うたり。でも、僕はいつも『縁は努力や』言うて、繋ぎとめるんです」

「鶴瓶の家族に乾杯」「A-Studio+」などレギュラー9本、さらにドラマ、映画、落語と“芸歴50年”の大御所とは思えぬ働きぶり。

「自分で企画して『オモロい』と思うもんをやってきたんで。人気だけでは持たない。樹木希林さんも似た考えで、何でも面白がるんですね。『鶴瓶さんが男で良かった。私とキャラが被らなくて』なんて言われました。学園祭でウケなくても、嫁はんに叱られてもオモロいと思う(笑)。それが大事やね」

落語会では全国各地を回り、高座にあがる回数は年間100を超える。学生時代を題材にした私落語「青木先生」と古典落語「死神」を披露

「きらきらアフロ™️」の収録。松嶋尚美さんとの絶妙な掛け合いで、番組は開始から20年以上続く。「俺はネタ振りするだけ」と冷静に語る

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source : 文藝春秋 2023年1月号

genre : エンタメ 芸能 ライフスタイル