創刊100周年の雑誌『文藝春秋』での名物コーナー「三人の卓子」。読者の皆様からの記事への感想を募集・掲載しています。
応募メールアドレス mbunshun@bunshun.co.jp
問われる「日本人」
2月号、先崎彰容氏の『新・富国強兵論』を読み、「令和4年はすべてが重々しく、かつ異様であった」という先崎氏の思いに共感しました。「誰もが『漠然とした不安』に心を占拠されているとしか思えないのだ」という主張にも共感します。
私の個人的な考えを言えば、その不安は今までなんとなく安心して寄り添ってきた「公の秩序」が一気に崩れ去ってしまい、何に頼って生きていけばいいのか、あるいは「日本人とは何か」がわからなくなってきてしまったことによるのではないでしょうか。
しかし結局、どこからくる不安で、どうすれば安心できるのか、はっきりとはしないまま、私は新しい年を迎えてしまいました。
そのような時に先崎氏の『新・富国強兵論』を読むことが出来たのは僥倖でした。
先崎氏は、岸田総理の「岸田ビジョン」が新自由主義的思考を第一原理として構築されてきたと指摘されている。私は、これでは日本人の漠然とした不安は解決されるどころか、ますます増大するだろうと思います。
また、「強兵策とは、声高に防衛力の強化を叫ぶだけの景気の良いものではない」という主張も、まさしくその通りだと思います。核兵器を持とうが、世界最強の軍備を持とうが、いざという時、はたして日本人がそれを使いこなせるのかどうか。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2023年3月号