グローバリズムを見直す
文藝春秋5月号が編集中の時は、緊急事態宣言は発出されていなかったのではないか。
私が雑誌を手にした時には、事態は急展開していた。コロナウイルスの感染力の強さに恐怖を覚えた。
佐伯啓思・京都大学名誉教授による記事『グローバリズムの「復讐」が始まった』は、世界各国との結びつきを強めていた今の日本に、新たな視点を与えてくれた。佐伯氏によると、今回の新型ウイルスは「グローバル経済がいかに脆いか」ということを白日の下に晒したという。
日本は太平洋戦争で主要都市が爆撃を受けて破壊された。そこから劇的な経済復興を遂げ、さらに、度重なる災害や震災も乗り越えてきた。
それには、諸外国からの援助、支えがあったことは否めない。一国だけではどうすることも出来なかった。
しかしここは、インバウンド需要や海外の安価な労働力に頼りすぎていた経済を見直す、最後のチャンスになるのではないだろうか。佐伯氏が言うように、新たな価値を創造していくべきだと思う。
今は自由が著しく制限され、不便である。でも、昔はもっと不便でも、生活できていたのだ。(吉野美由紀)
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source : 文藝春秋 2020年6月号