「ぜひ前向きに検討させてください」
前兵庫県知事の斎藤元彦氏にインタビューを打診したところ、斎藤氏から直接返ってきたメッセージでした。実はこの時、元西播磨県民局長が3月に作成・送付した斎藤氏をめぐる告発文書問題が大詰めを迎えたタイミング。百条委員会に斎藤氏本人が出頭し、委員から自身のパワハラ疑惑や、贈答品を必要以上に受領する“おねだり”体質などについて、厳しく追及されていたのです。
百条委員会の証人尋問は一問一答形式。編集部としては「斎藤氏は満足のいく回答をできていないのでは」と考え、取材の準備を進めました。
代理人弁護士とのやりとりの後、今回のインタビューが実現。斎藤氏に対面で70分間、話を聞きました。取材冒頭は表情が硬かったものの、終盤、特に趣味の読書の話に触れると笑顔を見せ、取材の2日前にもある小説を再読したことなどを明かしてくれました。
斎藤氏については、職員を怒鳴りつけたり、深夜まで業務のメッセージをやりとりするといった“パワハラ気質”が盛んに報じられていましたが、実際に対面したところ、そのイメージは感じられません。
渦中の人物なので受け答えが丁寧にならざるを得ないのは当然かもしれませんが、斎藤氏の話しぶりからは丁寧さを「作っている」感じがせず、むしろ自然な受け答えだったのです。こちらがいくつか、遠慮のない質問をぶつけても、特に声を荒げたり態度に出したりせず、終始淡々と受け答えしていたのが印象的でした。
とはいえ、一部のパワハラは本人が認めていることもまた事実。斎藤氏自身も、反省を述べています。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 電子版オリジナル