敗戦後の厳しい不況下、天皇の戦争責任を問う声もあがるなかで、この座談会が大好評を博したのは、多くの国民が昭和天皇に深い親愛の情を寄せていたからだった。昔の不良少年3人のバカ話に、天皇は心から楽しそうに笑われたという。(昭和24年6月号掲載)
辰野隆 明治21(1888)年東京都生まれ。東大仏文卒。父は東京駅を設計した辰野金吾。膨大な読書量から得た該博な知識と柔軟な鑑識眼で知られる仏文学者。愛弟子に小林秀雄、渡辺一夫、三好達治などがいる。洒脱な文体のエッセイも多い。昭和23年芸術院会員、37年文化功労者。昭和39年没。
徳川夢聲
明治27(1894)年島根県生まれ。府立一中卒。無声映画の活動弁士として活躍するも、トーキー映画が普及しはじめたために、“活弁”失職。朗読、漫談に転向して人気を博す。ことに「宮本武蔵」を朗読するときの間の取り方は絶品。「週刊朝日」の連載対談「問答有用」は400回続いた。菊池寛賞受賞。昭和46年没。
サトウ・ハチロー(佐藤八郎)
明治36(1903)年東京都生まれ。立教中中退。作家佐藤紅緑の長男。不良少年として鳴らす一方、西條八十に師事し詩人に。戦前は「二人は若い」、戦中は「もずが枯木で」、戦後は「リンゴの唄」「ちいさい秋みつけた」など数多くの名曲の作詞をした。昭和48年没。
質素な研究室記者
記者 先日、陛下の御前で大分面白いお話が出たそうですね。
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source : 文藝春秋 1949年6月号