月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。「谷垣+財務省」に圧勝した「菅+公明」。一気に衆参ダブル選に舵を切った
師走の永田町を賑わせた消費増税に向けた軽減税率をめぐる駆け引き。首相・安倍晋三の裁定を経て、酒類や外食を除く食料品全般を対象とすることで決着した。
12月9日夕、東京・信濃町の創価学会関連施設。会長・原田稔らは軽減税率「決着」の報告に訪れた公明党代表の山口那津男、幹事長の井上義久、副代表で党税調顧問の北側一雄の3人にねぎらいの言葉をかけた。
「よくやってくれた。ご苦労様」
今回の合意内容は、軽減税率導入を強く求めていた公明党にとって「満額回答」だった。だが、山口らの胸中には、「官邸に解散カードを握られた」という苦い思いがよぎっていた。協議の過程で、官邸に「借り」を作る形になってしまったからだ。
永田町では、夏の「衆参ダブル選挙」が現実味を帯び始めている。
安倍内閣の番頭、官房長官・菅義偉は11月中旬から、地元の横浜市議に「来年は参院選だけでなく総選挙もある」と漏らしている。菅は創価学会の選挙を仕切る副会長・佐藤浩との軽減税率をめぐる水面下の折衝で、「公明党に『満額回答』すれば、ダブル選を断り切れない」との感触を強めていた。ダブル選は与党に有利とされる。同じころ、側近の首相秘書官・今井尚哉らも、安倍に「参院選の勝利を考えるなら、ダブル選も考えるべきです」と進言していた。
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source : 文藝春秋 2016年2月号