〈鴨のあかい肉と白い脂に、野菜の彩りがきれいだった〉(『春の鐘』新潮社)
食通で知られる立原正秋は、琵琶湖北長浜の名店「鳥新」の鴨鍋を好み、作品にも登場させている。
天保5(1834)年創業の鳥新では、天然の真鴨のみを使用。鴨のガラでとっただし汁に、地元でとれた新鮮な野菜を入れ、少量の砂糖と醬油で味を調える。野菜の上に、抱き身と呼ばれる鴨の胸肉を並べ、ほんのりピンク色に変われば食べごろ。
「うちの鴨鍋は、軟骨をなた包丁で時間をかけてすり身状にし、山椒を加えた『たたき』を入れるのが特徴です。だしが出て、肉の味が引き立ちます。鴨鍋は11月中旬から3月下旬限定で、寒い方が脂のノリがよく、野菜の甘味も増すのでおすすめです」(六代目店主・伊藤新一郎さん)
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source : 文藝春秋 2025年2月号