ひ弱な文学青年というコンプレックスを解消するため、ボディビルで肉体改造を進めていた三島由紀夫。後楽園でトレーニングに汗を流した後、見つけたのが「かつ𠮷」だった。
店長の品川勝巳さんが語る。
「当時、このあたりで肉を食べられる店は限られていたでしょうから、三島さんはジムの帰りによく寄ってくださっていました。決まって牛ロースステーキ定食を注文されていました」
もともとデミグラスソースをかけていたが、三島のたっての希望で醬油ベースのタレに変更。以来、店の定番となっている。
川端康成も同店と縁があった。川端が自身の干支と、とんかつにちなんで揮毫した「亥」の字は複写され木彫りになって、店の奥の部屋に飾られている。
三島はその部屋を好んで使っていたという。
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source : 文藝春秋 2025年1月号