『トイ・ストーリー2』が公開されたときのおもちゃなど、絶対に手に入れたいおもちゃが出ているときは大変でしたね。当時は「ハッピーセット」のプロモーションが変わる1週間ぐらい前に、トレーの上の紙に次回の「ハッピーセット」の予告などが載っていたんです。ですからまずは、次の予告のトレー紙が出るころにマクドナルドを訪れ、注文するセット数を事前に想定しておくということをしていました。
そして実際にプロモーションが始まった初日におもちゃをゲットしにいくわけですが、例えば全8種で2個ずつ欲しいのなら、16人前の「ハッピーセット」を頼まなくてはいけません。しかもコレクター仲間と2人で行くと16セット×2となるので、マクドナルドの店内で朝から32セットの「ハッピーセット」を広げなきゃいけなくなるわけです(笑)。
日本最古の「ハッピーセット」&高額取引されるおもちゃ
――では、「ハッピーセット」の前身となった最初期のおもちゃなど、マックけんいちさんが実際にコレクションしているアイテムを見せていただきましょう。
マックけんいち 日本の「ハッピーセット」の原型となったのが87年10月から始まった「お子さまランチ」というセットで、そのときについてきたのが「ダイヤブロック」でした。ブロックを組み合わせるとそれぞれキリン、とり、飛行機が作れるというセットなのですが、これが欲しくてもなかなか手に入らなかった。
以前、その3つをどうしてもコンプリートしたくて、『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京系)の「幻の逸品買います」というコーナーで呼びかけてもらったこともありましたね。そうしたら、放送から半年ぐらい経った頃に番組から連絡があり、沖縄まで受け取りに行ったという思い出がありますよ。
――ほかに、どういったおもちゃが入手困難でプレミア化しているのですか。
マックけんいち 89年頃にリリースされた「へんしんマックロボ」を探しているコレクターさんがとても多く、高値がついています。このように食品をデフォルメしたおもちゃは可愛らしいので、基本的にウケがいいんですよね。特に「へんしんマックロボ」はダントツの人気があるわりに、出回っている数が少ないので入手価格も高くなっているようです。
また92年にリリースされたゼンマイ仕掛けで動く「マックうきうきバンド」も、同じようにコレクターの間で人気のあるおもちゃ。こういうオリジナリティのあるおもちゃは可愛くて癒されるのですが、次第に減ってきているようで寂しくも感じますね。