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「1人で勉強できる」という勘違いとは

 「でも、勉強なんて1人でやるものだ」「仲間がいようがいまいが、なんの関係もないんじゃない?」と考えた人もいるかもしれませんが、それは2つの間違いをはらんでいます。

 一つは、実践的な話です。書籍『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』の1~3章を読み直してもらえばわかるのですが、多くの部分で他人の力を借りることで効果を発揮していましたよね?

 例えば1章では、物事を続けるためには周りの環境を整える必要があるとお話しして、「みんチャレ」やSNSの活用が勉強を継続することに役立つとお伝えしました。2章では他人からアウトプットを見てもらうことが効果があるとお話しし、SNSを使えばそれが簡単にできることをご紹介しました。3章でも、他人からリマインドをもらうことで覚えた内容を忘れにくくなるとご説明しました。

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 すべての章で、勉強の中に「他人」がいましたね。他人に頼れるなら頼った方が、独学は効果が出るというわけです。

 もう一つは、精神的な話です。1人で戦うよりも、仲間と共に戦う方が、精神的に安定するのです。

 所詮、人間は弱いものです。誰しもすぐにサボるナマケモノな自分を抱えていて、正解以外は答えたくないと考えていて、放っておくと97%も忘れてしまう。人間はそういう生き物です。

 そんな弱い生き物がどうすれば結果を出せるかといえば、自分以外にも頼るというのが一番いいのです。自分1人だと難しいのならば、一緒に頑張る仲間を作って助け合えばいいのです。

「仲間」がいた方が成績は上がる

 自分1人よりも、仲間と共に切磋琢磨した方が結果が出るというのは、科学的に証明されています。

 それは「ピア効果」と呼ばれ、同じ目的・目標を持つ仲間が近くにいるだけで目標達成のスピードが速くなり、学習効果も高くなるというのです。1人でやるよりも複数人で頑張った方が効果が出るというわけです。

 僕も経験があるのですが、やっぱり友達が多い人は独学で結果を出しやすいと感じます。

 例えば受験でも、1人で頑張っているうちはなかなか成績が上がりませんでした。でも2浪しているうちにできた友達と一緒に東大の合格を目指す中で、「ここで自分がサボったら、あいつに迷惑をかけるかもしれない」「自分だけじゃなくて、周りのみんなと一緒に合格したい」という意識を持つようになりました。