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「オイオイ大丈夫かよ…」過熱化する“事故物件”投資ブーム、不動産オーナーが語る“ヤバすぎる”現状

賃貸物件を探す人も無関係ではいられない――

2021/11/21

genre : ライフ, 社会, 経済

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 不動産投資セミナーも毎日のように開催されており、ちゃんとしたものから詐欺同然の高額セミナーまで百花繚乱、猫も杓子も不動産投資という世界になっています。興味のある方は不動産投資のポータルサイトなどで検索してみてください……。

※写真はイメージ ©iStock.com

 しかし投資法をどれだけ勉強しても、元手がなければ話にならないのが不動産投資の世界。そして、元手があるかどうかは人によります。

不動産投資をする人の二極化

そんなわけで現在は「豊富な自己資金と与信をバックに、銀行から億単位の借り入れを起こしてマンションを新築する」というアッパーサイドの不動産投資と、私のやっているような「現金で戸建てや築古アパートをチマチマ買う」というお手頃投資に二極化しかけているのが現状です。もちろん後者のほうが人数が多いです。

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 そしてこのお手頃投資というのもピンキリで、私のように東京・横浜・埼玉など人口の多いエリアで数百万の戸建てを買っている人もいれば、過疎化の激しい地方都市でゼロ円の家(持ち主が管理しきれなくてタダ同然で売り出されている家がゴロゴロあるのです)を買って、DIYして、客付けして、少資本で不動産投資をやっている人もいます。

 投資効率だけで言えば地方都市のほうが良さそうに見えるのですが、ゼロ円住宅をDIYするのはけっこう難易度が高く、地元居住者であったり、DIYの技術や人脈がないと難しい面もあります。

ジモティーで入居者を募集!?

 また、過疎地域では不動産屋さんを通さず、ジモティーなどで入居者を探すケースも多く、そうなるとトラブルが発生した際には投資家自らが対応する必要があります。東京都心のハイソな人からすると、「そもそもジモティーで入居者を探すってなんやねん」という話ですが、そういう世界線がマジであるんですよ。

 しぜん大多数の人は「都内や横浜でミドルリスク・ミドルリターンを目指そうね」という話になるのですが、同じような人が爆発的に増えたため物件の数が足りません。

 まともな物件は出たら即売れる状態で、朝に情報をもらって、昼に買付を出したのでは間に合わないといった塩梅です。それどころか、現場についたらもう売れていた、ということもありました。まあこうなると、そりゃ事故物件でも飛ぶように売れますよね……。