子どもの意思をできるだけ尊重することが大事
――晃さんが子育てをする上で気をつけていたことは何でしょうか。
晃 子どもに自分の意見を「押し付けない」ということですね。これは前からやっていたわけじゃなくて、長年子どもを育ててきてわかったことなんだけどね。
押し付けていたんだなって思うことがたくさんあるけど、自分の気持ちは胸にしまって、子どもの意思をできるだけ尊重する。それが大事だって気づいたね。
それと、子どもだけじゃないけど、愛情をかければかけるほど、思えば思うほど、かえって子どもの重荷になることもある。「親から期待されている。どうしよう。何をすればいいんだろう」って。そうすると反発心を持つ子もいて。
特に末っ子の隼司の場合はそうだったんだなって思うね。自分の子どもだって、考え方は違うし、親の思い通りになんかいかない。それをもっとわかってあげていれば、もう少し違うこと言えたのかなって今は思うけどね。
いろんな番組の取材が入って、非常識な対応をする制作会社もいた
――そもそも石田家がTVに出演し始めたきっかけは何だったのでしょうか。
晃 俺の仕事先で取材の話をいただいて、1回出てみたのが最初だね。1回出るといろんな番組からどんどんオファーが来て、すごかったよ。細川ふみえが女房の代わりに「1日お母さんをする」という企画があったんだけど、俺は企画の詳細までは聞いてなくて。家に帰ったら、居間にADがいて、布団が敷いてあったから「なんで他人の家に勝手に入ってんだよ」って怒ったことがあったね。
ADやカメラマンは、うちに泊まろうとしていたみたいだけど、近くのホテルを取れって言って、出てってもらった。子どもたちはビクビクして、2階から降りてこなかったけど。いろんな番組の取材が入ってたし、非常識な対応をする制作会社もいたので、ピリピリしていましたね。
基本的には女房が窓口になって、取材の対応をしてくれていましたけど、いろんな人がいたね。女房も話していたけど、出禁になった人もいたし。でも取材を引き受ける時は必ず俺に相談してくれて、話し合って決めていましたよ。