公明党の熊野正士参院議員(57)が、知人女性にセクハラ行為を行い、その後、入院して面会謝絶の状態にある問題。公明党は、本件を報じた「週刊文春」の記事に対して、幹部がセクハラを隠蔽していた事実はないとして、損害賠償の支払いと謝罪広告の掲載を求める訴訟を東京地裁に起こしている。

入院中の熊野氏(自身のHPより)

 公明党の主張が事実とすれば、幹部は「週刊文春」報道まで、熊野議員のセクハラを全く知らなかったため、参院選の候補として公認したことになる。また、セクハラの事実を北側一雄副代表に伝えていたとする被害女性A子さんの証言は、虚偽ということになる。本当に、セクハラについて、A子さんは党幹部に伝えなかったのか。A子さんが、改めて「週刊文春」の取材に応じ、一連のやり取りをLINEなどの物証を示しながら証言した。

公明党はHPで提訴したと公表

 公明党はホームページで、「参院選前に、山口代表も北側副代表も、当該女性から本件記事に記載されたセクハラ被害については、一切聞いていない」と主張する。だが、熊野議員は参院選前の4月29日、A子さんに対して、次のようなLINEを送っているのだ。

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〈Xさん(原文では実名)から大阪府本部の事務長に話が行き、北側副代表にも、肉体関係、結婚を求められているとの話が行っています。議員は辞めないといけないかもしれません〉

参院選前に「北側副代表にも話が行っている」と熊野議員自らが明かしたLINE

 Xさんとは、元公明党市議で熊野議員とA子さんの共通の知人だ。熊野議員のLINEによれば、この時点で公明党の関係者、そして北側副代表に、熊野議員の言動が伝わり、議員辞職を覚悟する事態に陥っていることを、熊野議員が自ら明かしているのだ。A子さんだけなく、熊野議員も、北側副代表に“肉体関係”などの性的な言動が伝わっていると認識していることがわかるLINEだ。

 A子さんが補足する。